第39回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクールの授賞式と関連イベントが、2012年10月22日から25日まで、NHK放送センターで開催される。
「日本賞」は1965年に教育番組の国際コンクールとしてスタート。2008年にはデジタル放送の開始とインターネットの普及を受けて、審査対象がテレビ番組からビデオや映画、ウェブサイト、教育ゲームなどにも広がった。昨年度は世界61の国と地域から313作品の応募がみられた。
2012年10月22日には、「企画部門10回記念フォーラム」が開催される。「日本賞」の企画部門は予算や機材などの条件が十分でないため、番組制作が困難な国・地域からの作品を対象としている。フォーラムでは、一次審査を通過したバングラデシュ・コロンビア・インド・ネパール・スリランカの作品プレゼンテーションや、パネルディスカッションが行われる。
2012年10月23日から25日には、教育コンテンツ世界制作者会議が開催される。基調講演ではボーカロイド「初音ミク」の仕掛け人として知られる、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社・代表取締役の伊藤博之氏が、「ユーザー発信が変えるメディア・コンテンツ」と題して登壇する。
またパネルディスカッションでは、「参加型コンテンツが制作に与える影響と新しいメディアとしての可能性」をテーマに、内外の有識者5名による議論が行われる。パネリストには、一般ユーザーがゲーム感覚でタンパク質の構造解析が楽しめるオンラインゲーム「Foldit」制作者のセス・クーパー氏(ワシントン大学ゲーム・サイエンス・センター)らが参加する。
過去の日本賞ライブラリーや、研究論文「『日本賞』コンクールにみる世界の教育番組・コンテンツの潮流」もウェブで公開されている。