第19回国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト(IVRC)[主催:日本バーチャルリアリティ学会/科学技術振興機構]の決勝大会が2011年10月8日、日本科学未来館(東京・台場)で開催され、物体を麺棒で推し伸ばす感覚を擬似的に再現した「ペタンコ麺棒」(チーム:アシカくん、慶應義塾大学)が総合優勝に輝いた。
「ペタンコ麺棒」は、はじめに推し伸ばしたい物体の凹凸をキネクト[Xbox360(Microsoft)専用の体感コントローラデバイス]で読み取らせる。次にプロジェクターやセンサーが内蔵された専用の伸ばし台に物体の映像が投影され、物体の映像上で麺棒型のデバイスを転がすと、デバイスに設置されたタイヤが上下するなどして凹凸感や摩擦力などが体感できる仕組み。押し伸ばした映像は紙に印刷され、記念に持ち帰ることができる。
IVRCは1993年から開催されているコンテスト。例年、学生ならではのユニークな作品が多数出展されるだけでなく、CGとインタラクティブ技術に関する世界最大の展示会・シーグラフなどへの入選作品も多数輩出している。Wii(任天堂)を筆頭に、テレビゲーム機がバーチャルリアリティ技術を取り込む中で、Wiiコントローラなどゲーム機の周辺機器を用いた作品も急増。IVRC参加学生がゲーム業界に就職する例も増加している。
IVRC2011公式サイト