ゲームエフェクトツール「BISHAMON」を開発・販売するマッチロックは「第6回ゲームエフェクトコンテスト」[http://www.gameeffectcontest.com/]で、新たに対象ツールをBISHAMON・Unity・Unreal Engine(UE)4に拡大し、ツール横断型のコンテストにすると発表した。ゲームエフェクトのコンテストは世界的にも珍しく、今回のようにツール横断型のコンテストは国内初となる。
ゲームエフェクトコンテストはエフェクトデザイナーの発掘・育成と、国内におけるゲームエフェクトの技術向上を目的に2008年に初開催。その後、2012年に再開され、以後は毎年開催されている。コンテストの旗振り役をつとめる後藤誠氏(マッチロック、BISHAMONエバンジェリスト)は「より多くの人に参加してもらうために、対象ツールを拡大した」と語った。
ゲームエフェクトは炎や稲妻、銃口のマズルフラッシュといった現実に存在する現象だけでなく、キャラクターから発するオーラや魔法の詠唱時に発する紋様など、想像上のものも含まれる。特に国内のゲームで後者の傾向が強い点が特徴だ。後藤氏は「日本的なアニミズムの文化が、ゲームエフェクトの表現にも影響を与えているのではないか」と分析する。
コンテストはインターネット上で行われ、参加者は対象ツールでエフェクトを制作した後に、データをネット経由で投稿すれば参加登録完了だ。応募期間は2016年12月10日(土)から2017年2月25日(土)で、結果発表は2017年月25日(土)にインターネット上のストリーミング番組内で行われる。応募期間中に技術指導を兼ねた中間発表も実施される。
参加カテゴリーは一般部門と学生部門に分かれており、プロのゲームエフェクトデザイナーの参加も可能だ。応募者が自由にエフェクトを制作できるフリー部門と、決められたテクスチャ(画像素材)を使用するテクニカル部門があり、最優秀賞には一般部門でトロフィーと副賞20万円、学生部門でトロフィーと副賞10万円が贈られる。BISHAMON・Unity・UE4で各ツール賞も用意されている。
また、今回の特徴として後藤氏は「今回はBISHAMON・Unity・UE4にツールが拡大したこともあり、特定のテーマを設定せず、自由に制作してもらうことにした」と語った。これまで応募作品がテーマに引きずられ、画一的な内容になりがちだった反省からだ。「回を重ねるごとに作品性が高まってきた。既存のゲームエフェクトの概念を凌駕するような、独創的な作品を期待しています」(後藤氏)