2014年9月2日から4日まで、横浜パシフィコで開催される「コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス(CEDEC)2014」(主催:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会、共催:日経BP社)で、受講締め切りが8月26日と迫っている。展示会場を視察できるエキスポパス、一日券のデイリーパスは当日も販売されるが、金額が異なるため、主催者側ではできるだけ事前申込みを奨励している。

CEDECはゲームおよびゲームの周辺領域に属するデジタルエンタテインメントの開発者・研究者を対象とした会議で、1999年より毎年開催されている。入場者も拡大傾向を続け、昨年2013年度は3日間でのべ5000人以上の参加者を集めた。ゲームだけでなく、CGアニメーションやバーチャルリアリティ関連の技術講演・デモ展示なども実施されるなど、世界の開発者会議の中でも多様性に富んでいる点が特徴で、今年度も209件のセッションが予定されている。

本年度の基調講演はアクションアドベンチャー「龍が如く」シリーズの生みの親として知られる名越稔洋氏(セガ)、時代小説『天地明察』やアニメ『蒼穹のファスナー』脚本などで知られる冲方丁氏、ウェアラブルデバイスの研究などで知られる塚本昌彦氏(神戸大学)が、それぞれ務める。またソニー・コンピュータエンタテインメントの吉田修平氏が、研究開発中の没入型ディスプレイ装置「プロジェクト・モーフィアス」をテーマに特別講演を務める。

通常セッションは「エンジニアリング」「ビジュアルアーツ」「ゲームデザイン」「サウンド」「オンライン・ネットワーク」「ビジネス&プロデュース」「アカデミック・基板技術」の7ジャンルで実施される。地方在住者などでCEDECに参加できない人のために、ニコニコ生放送とUstreamで、約60本のセッションがライブ配信も行われる。学生向けに聴講無料の「CEDEC業界研究フェア〜ゲーム業界お仕事レシピ〜」も実施される。

CEDEC参加者の投票などで決まる「CEDEC AWARDS」では、開催に先立って特別賞と著述賞も発表されている。特別賞は「ドラゴンクエスト」シリーズなどの音楽制作などで知られる作曲家のすぎやまこういち氏。著述賞は『Mobageを支える技術〜ソーシャルゲームの舞台裏』(技術評論社刊)を執筆した株式会社ディー・エヌ・エーのチームに、それぞれ贈呈される。他の賞はCEDEC二日目の特別イベントで発表される。

CEDECを通してゲーム開発者間の交流が行われる点も魅力の一つだ。二日目の夜には公式パーティ「ディベロッパーズナイト」が開催され、会場でチケットが販売される。会期を通して大小様々なパーティや、職種別交流会も会場周辺で開催される。これらを通して様々な企業の考え方に触れたり、受講セッションの内容について議論を深めたりすれば、より深くCEDECを楽しめるのではないだろうか。
CEDEC2014
http://cedec.cesa.or.jp/2014/