ゲーム開発者向けツール&ミドルウェア総合展示会「GTMF(Game Tools & Middleware Forum)2014大阪」(主催:GTMF運営事務局)が、コングレコンベンションセンター(大阪市)で2014年6月25日に開催された。会場には20社以上の企業が主力製品を展示したほか、4トラック20セッションの技術講演が行われ、多くのゲーム開発者で賑わった。
GTMFはツールやミドルウェアベンダーが共同で、ゲーム開発者や教育関係者に自社製品をアピールするイベントとして、2003年にオートデスク・ボーンデジタル・ウェブテクノロジ・シリコンスタジオの4社が中核となってスタートした。その後、ゲーム業界でツールやミドルウェアの導入が一般的になるにつれて、年々規模が拡大している。
また、東京に加えて地方開催が行われている点も特徴で、ここ数年は東京と大阪の2会場で開催されている。ゲーム開発者とツールベンダーが直接意見を交換できる数少ない場所として、業界で定着してきた。
今年はゲームエンジンの「Unreal Engine 4」が、これまでのカスタム契約に加えて、1か月19ドルという月額課金契約を3月に発表したことを受けて、大きな注目を集めた。また2Dゲームに向いたゲームエンジンとして、国内でも採用事例が増加している「Cocos2d-x」[http://www.cocos2d-x.org/]も、GTMFで初めて技術講演を行った。タップジョイ・ジャパンがスマホ向けのマーケティング支援プラットフォーム「nGEN」を出展するなど、開発以外の展示も見られた。
また毎年恒例となっているゲーム開発事例では、ソニー・コンピュータエンタテインメントが「KNACK(ナック)」の技術講演を行った。本作はPS4の本体発売同時タイトルとして発売されたアクションゲームで、同社ジャパンスタジオが実制作を行っている。講演ではレベルデザイン・組織体制・アウトソース・グラフィックスの4つのトピックが1時間で語られ、非常に内容の濃いセッションとなった。
東京では7月18日に秋葉原UDXで開催される予定で、公式サイトで事前登録を受け付けている。また東京会場ならではの試みとして、ゲームディベロッパーとパブリッシャーのミートアップイベント「GTMF Meet-Ups」も開催され、合計7社のプレゼンテーションが実施される。終了後は別途、懇親会も実施される予定で、事務局では多くのゲーム開発者に参加を呼びかけている。
GTMF2014
http://gtmf.jp/