角川ゲームスは2015年11月10日に都内でメディア向け新作発表会「KADOKAWA GAMES MEDIA BRIEFING 2015 AUTUMN」を実施した。イベントでは代表取締役社長をつとめる安田善巳氏の司会で「√Letter ルートレター」[http://www.r-letter.com/]「GOD WARS 〜時を超えて〜」[http://www.god-wars.com/]「英雄伝説 空の軌跡 SC Evolution」[http://www.sora-evo-sc.com/]の3作品が紹介され、さまざまなゲストも登壇した。
島根とゲームについて語る安田善巳氏(左)
■「角川ゲームミステリー」レーベルも立ち上げ
「√Letter ルートレター」は島根県松江市が舞台のミステリアドベンチャーだ。プレイヤーは物語の主人公となり、高校時代のペンフレンド・文野亜弥を探すために同市を訪れる。制作総指揮とプロデューサーをつとめる安田氏もまた島根県出身で、島根県庁のバックアップのもと、制作チームとともに合計6ヶ月にも及ぶ現地取材を行った。日本文化や地方都市の良さを世界に発信するべく、日本だけでなく海外展開も進めていく。
本作は「角川ゲームミステリー」の第一弾で、今後も日本各地を舞台としたシリーズ展開が予定されている。ヒロインの亜弥も角川ゲームミステリーに出演する「女優」という設定で、今後は女優ユニットとして打ち出していく構想もあかされた。亜弥役をつとめる声優の日高のり子さんも登壇し、京都・長野・静岡とゆかりのある都道府県を列挙。ぜひ他の作品でも亜弥役として出演したいと語られた。
「GOD WARS 〜時を超えて〜」は古事記とおとぎ話を融合させた世界観をもつシミュレーションRPGで、ディレクター・シナリオ・原作は安田氏自らが務める。ゲームの舞台は富士国・出雲国・日向国の三国を中心に形成される瑞穂国で、かぐや姫や金太郎、オオクヌニシといった、神話やおとぎ話をモチーフとしたキャラクターが多数登場する。「√Letter ルートレター」と同じく海外展開も予定されている。
ナレーターをつとめる俳優の佐野史郎氏も登壇した。ホラーやファンタジーに造詣が深いことで知られる佐野氏は、原体験が島根県ですごした幼少時代にあると説明。その後、俳優を続けるうちに古事記やラフカディオ・ハーンを避けてはとおれなくなったとした。また先の見通しがわかりにくい時代だからこそ、古代史を知ることが指針になるとして、ゲームを通して古代の世界を楽しんで欲しいと呼びかけた。
関係者による記念写真
■ゲームを通して日本の魅力を世界に発信
「英雄伝説 空の軌跡 SC Evolution」は日本ファルコムが展開している軌跡シリーズから、『英雄伝説 空の軌跡』の第二弾『英雄伝説 空の軌跡SC」をフルボイス化したタイトル。ゲームはRPGで、移植にあたりキャラクターグラフィックのリニューアルや、総勢126名のキャストによるフルボイス化などが行われる。シリーズのラストを飾る『the 3rd Evolution』の開発が開始されたことも発表され、全作を通して『英雄伝説 空の軌跡』を楽しんで欲しいとアピールされた。
このように日本の魅力をゲームを通して世界に発信していく姿勢が強調された今回の発表会。安田氏は「KADOKAWA自身もクール・リージョン(地域)戦略を推進しているが、本作も地方創生に少しでも役に立てれば」と語っていた。