アニメーションを対象とする国際学術誌「Animation: An Interdisciplinary Journal」が、最新号となる第7巻第2号(2012年7月号)を発行した。この号に先立つ2つの号では、ドキュメンタリー・アニメーション(第6巻第3号)、実写をなぞってアニメーション映像を作るデジタルツール、ロトショップとその開発者ボブ・サビストン氏(第7巻第1号)が、それぞれ全体を統括する特集テーマとして掲げられていたが、今号は通常通りに戻り、バラエティに富んだ多彩な論考が掲載されている。

5本の学術論文が中心的なコンテンツとなるが、それぞれテーマとして取り上げるのは、人類学的な視点から読解するサハラ以南のアニメーション、ピクサーを中心とした3DCGアニメーションの変遷についての玩具等の関連商品からの考察、1920〜1930年代における蓄音機玩具と初期のトーキー・アニメーションの関係性、東洋思想の概念を用いたアニメーションについて理論的な視座の提示、1939年から1945年の戦争期の日本のアニメーションの制作体制の研究調査である。

「Animation: An Interdisciplinary Journal」は年3号発行の学術誌で、公式サイトからのダウンロードによる購入や、書籍版の定期購読などにより入手可能である。

Animation: An Interdisciplinary Journal 第7巻第2号
http://anm.sagepub.com/content/7/2.toc