2013年9月26日を皮切りに、東京・国立新美術館をはじめとした全国数カ所でインター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル(以下ICAF)が開催される。
ICAFは、全国各地の美術大学・専門学校で制作されたアニメーション作品を一挙に上映するフェスティバルで、今年で11回目を迎える。
日本における学生のアニメーション作品の歴史は、2003年の東京工芸大学における日本初のアニメーション学科の設立を象徴的な出来事として2000年代に大きく発展し、日本国内のみならず世界で活躍する若手のアニメーション作家を多く生み出してきた。2008年、東京藝術大学大学院映像研究科に国立大学としては初のアニメーション専攻が創設されたこともまた特筆すべき出来事だ。同専攻は、2010年のザグレブ国際アニメーション映画祭で最優秀学校賞を受賞するなど、現在、日本を代表するアニメーションの教育機関となっている。今年のオタワ国際アニメーション映画祭のスクール・ショーリール部門でも3校の最終ノミネートのうち2校は日本の学校(東京藝術大学と多摩美術大学)で、日本における学生アニメーションの勢いは依然衰えていない。
今年度のICAFは、幹事校となる女子美術大学、東京藝術大学、東京工芸大学、東京造形大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学の6校を中心に、全国の21の美術大学や専門学校が参加して行われる。卒業作品がすでに国際的に高い評価を受けているものから、将来の才能による習作まで幅広く上映されるこのフェスティバルは、日本の学生作品の現状を一望するのにもってこいの機会であると言える。
ICAFのメインビジュアルは毎年学生が手がけている。今年は東京藝術大学の卒業生で、卒業作品の『MAZE KING』が2013年のアヌシー国際アニメーション映画祭をはじめいくつもの国際映画祭で上映されているキム・ハケン氏が担当している。
ICAFの開催スケジュールは以下のとおり。詳細についてはICAFの公式ホームページを参照のこと。
東京本大会:2013年9月26日〜29日、国立新美術館
札幌:2013年10月17日〜21日、北海道安達学園大通公園ホール
沖縄:2013年11月2日・3日、沖縄県立芸術大学 首里当蔵キャンパス
金沢:2013年11月7日〜11日、金沢21世紀美術館
京都:2013年11月29日〜12月1日、旧立誠小学校(立誠シネマ)
名古屋:2013年12月8日、愛知芸術文化センター
Inter College Animation Festival