ワークショップ形式でゲームのテストプレイをおこなう研究会が、アメリカ・ニューヨークの研究施設「EYBEAM」で開催されている。研究会は2010年12月18日から2012年8月18日まで、毎月第3土曜日に開催され、希望者は無料で参加できる。

テスト対象は開発中のゲームで、主に独立系ゲーム開発者から提供される。開発者はゲーム内容について参加者からフィードバックが得られ、参加者はゲーム開発における知見が得られる仕組みだ。

研究会の主催者は同施設フェローの阿部香穂氏。大学卒業後、アパレル業界を経てMFA(美術修士号)を取得した。フィジカルコンピューティングとゲームデザインに関心があり、現実空間でおこなう多人数参加型のゲームについて研究している。ファッションデザイナーの経験で培われたデザインスキルもゲームづくりに生かしたいという。

EYBEAM はアートとテクノロジーに関する非営利の研究機関で、1997年に設立された。研究会で対象とするゲームも、アナログゲームからテレビゲームまで幅広く、内容に応じてコンピュータから部屋、廊下、公共の空間まで、同施設のさまざまな施設を利用できる。研究会はテストプレイを通してゲーム開発に貢献するだけでなく、一般のゲームユーザーやアマチュア開発者をゲーム開発者コミュニティに引き込むことも目的としている。